温泉の泉質を大解説!成分や効能を知って効果的な入浴法を知ろう

温泉の泉質を大解説! 体験
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温泉の泉質には数種類あり、入浴の効果に大きな影響を与えるのはご存知ですか?

本記事では、泉質の成分や特徴、効能を知り、それに基づいた入浴法をご紹介していきたいと思います。

健康やリラックス効果を最大限に引き出すため、温泉の泉質の違いを理解し、知識を身につけながら、心身ともに癒される贅沢な時間を楽しんでください!

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泉質とは?

一言に温泉といっても、各地で効能など書かれている内容が違う事があると思います。

それは温泉の”質”、すなわち含まれている化学物質や液性、匂い、肌触りや味などが違う為に効能も変わっています。それらを「泉質」と呼びます。

泉質には主に大きく分けて10種類あると言われています。さらに液性(pH)がアルカリ性〜酸性と分類されます。

ここでは10種類の泉質を解説していきたいと思います。

まずは温泉においてのpHの判断基準はこちら↓

刺激強い中性弱い
分類酸性弱酸性中性弱アルカリ性アルカリ性
基準pH 3 未満pH 3 以上 pH 6 未満pH 6 以上 pH 7.5 未満pH 7.5 以上pH 8.5 未満pH 8.5 以上

温泉地の湧き出ている泉質によって数値が異なるため、ここではあえて各泉質がアルカリ性なのか賛成なのかには触れません。是非温泉の脱衣所などにある「温泉分析書」のpHの記載を確認してみてくださいね。

温泉の泉質と入浴法

温泉はその泉質によってさまざまな効能があり、正しい入浴法でその効果を最大限に引き出すことができます。以下に、代表的な泉質について簡単に解説します。

単純温泉

色:無色透明

味:無味無臭(溶存物質によっては味や香りがすることもある)

肌触り:しっとり。アルカリ性が強ほどとろみがでる。

単純温泉はでです。単純泉という名称やその透明なお湯の見た目からあまり療養効果が無いと勘違いされてしまいますが、美肌効果や保湿効果、肩こり、不眠症、リラックス効果、ストレス解消、便秘、神経まひ、リウマチ性疾患など幅広く効果があり「療養泉」に分類されています。また、美肌の湯とも呼ばれています。

入浴法としては、ゆったりとくつろぎながら入ることがおすすめ。肌を優しく撫でるように入浴すると、血行促進や疲労回復が期待できます。

刺激が少ないので子供からご高齢の方まで安心して入浴ができます。

塩化物泉

色:無色透明

味:塩辛く無臭

肌触り:塩分が多いほど、べたつき感がある。

海水の成分に似た食塩を含んだ温泉です。無色透明で味は口に含むとしょっぱいです。入浴後肌に付いた塩分が皮膚に膜を張る為、湯冷めしにくい温泉です。

塩の殺菌作用から傷に効くとも言われ、切り傷や、やけど、慢性皮膚病、慢性婦人病、神経痛、関節痛に効果があります。

炭酸水素塩泉

色:無色透明か、黄褐色や緑褐色のものもある

味:味は苦味や金属臭、薬臭

肌触り:滑らか

炭酸水素塩泉は、重炭酸土類泉や重曹泉とも呼ばれています。

重炭酸土類泉は、鎮静作用や炎症を抑える働きがある為、アレルギー疾患など、皮膚の病気に効果があり、飲泉すると血糖値を下げる効果があり、消化器官の不調(尿路結石の改善や利尿作用により尿酸の排出を促す)にも効果があります。

また、重曹泉は殺菌作用や代謝が上がることから美人の湯の一つとも呼ばれています。ただし、クレンジング効果が強いため肌の皮脂が取れやすく、湯冷めしやすいので注意が必要です。

硫酸塩泉

色:無色透明(黄色味がかったものもある)

味:

「芒硝(ぼうしょう)泉」薬味と苦味・無臭

「石膏(せっこう)泉」苦味・焦げたような香り

「正苦味(しょうくみ)泉」苦味・無臭

肌触り:軟らかく、優しい感触

日本では数少ない泉質。この泉質はさらに芒硝泉、石膏泉、正苦味泉に分かれ、それぞれ効能が少し違います。

芒硝泉は「傷の湯」と呼ばれ、痛み止めやアンチエイジング効果、石膏泉は「美肌の湯」と呼ばれ、痛みや炎症を和らげ、高血圧症や動脈硬化症など、血管系の症状に効果があると言われています。

正苦味泉は「脳卒中の湯」と呼ばれ、脳卒中や麻痺の改善に効果があります。

硫酸塩泉は古い時代から傷が治る温泉として知られていました。

二酸化炭素泉

色:無色透明(黄色味がかったものもある)

味:無糖のミネラル炭酸水(無味無臭)酸味を感じる場合もある。

肌触り:泡が付く程の泉温の場合、最初はひんやりして、徐々に暖かく感じる。

二酸化炭素泉は炭酸ガスが溶け込んでいる温泉です。その為温度が高いとガスが抜けてしまうので他の温泉に比べて温度は低めです。シュワシュワとした泡が体を覆うのが特徴で、毛細血管を拡張させる効果があり、血行促進や高血圧、疲労回復等に効果があります。

含鉄泉

色:

「炭酸水素塩型」茶褐色

「硫酸塩型」茶褐色・淡い緑色

味:

「炭酸水素塩型」鉄の渋み・鉄錆の香り

「硫酸塩型」渋柿のような収斂味と酸味・金気臭

肌触り:

「塩化物イオンが主成分」べたべた感

「炭酸水素イオンが主成分」さらさら感

「硫酸塩型」(緑礬(りょくばん)泉)酸性が強い場合ピリピリ感

含鉄泉は鉄分が豊富で、湧き出る時は透明ですが、空気に触れると赤褐色等に変化します。含鉄泉は主に炭酸鉄泉と緑ばん泉に別れており、炭酸鉄泉は土類、食塩、重曹を含み、 緑ばん泉は銅などを含んでいます。 どちらも効能は同じですが、緑ばん泉の方は特に造血作用が強い為、貧血症の改善に効果があります。

硫黄泉

色:

「硫黄型」無色透明、エメラルドグリーン

「硫化水素型」乳白色

味:

「硫黄型」苦味・硫黄臭

「硫化水素型」苦味と酸味・ゆで玉子が腐ったような臭い

肌触り:

「硫黄型」アルカリ性はすべすべしっとり、強アルカリ性はとろとろ

「硫化水素型」強酸性の場合は入浴直後にピリピリ感を感じます。

硫黄泉はあの卵が腐ったような匂いで苦手な方もいるのでは無いでしょうか。ただ効能は幅広く、万病に効くとも言われています。皮膚病やアトピー性皮膚炎、慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症への効果があります。

酸性泉

色:白濁~灰色

味:酸味、刺激臭(硫黄泉との混合の場合は、硫化水素臭)

肌触り:入浴直後にピリピリ感を感じます

酸性泉はその名の通り、飲むと酸っぱい味で、日本特有の温泉の一つです。殺菌作用がとても強く、美肌や角質ケアに効果がありますが、肌の弱い方は湯ただれを起こすこともあるので、入浴後は真水でしっかり温泉を洗い流すようにしましょう。適度な入浴時間を守り、入浴後に保湿を怠らないようにしましょう。

放射能泉

色:無色透明

味:無味無臭

肌触り:さらさら

「炭酸水素イオンが主成分」の場合はさらさら感

「硫酸塩型」(緑礬(りょくばん)泉)強酸性の場合はピリピリ感

微量の放射能(ラドン)を含み、一般的にラジウム温泉と呼ばれています。

放射能泉はその名称から抵抗を感じる方も多いと思いますが、レントゲンよりもはるかに少ない量の放射能で、浸透力がとても弱くDNAを破壊しない為、子供や妊婦さんも問題なく入浴することができます。

このラドンは体内に入った後約180分後には体の外に排出されていきます。「万病の湯」とも呼ばれ、痛風、関節リウマチ、強直性脊椎炎、動脈硬化症、高血圧症、慢性皮膚病、慢性婦人病や関節痛に効果があるとされています。

含よう素泉

色:ヨード液の茶褐色

味:ヨード液の味、実験室のような薬臭

肌触り:強塩泉と結びつく場合はぬめり感とべとつき感

「炭酸水素イオンが主成分」の場合はさらさら感

「硫酸塩型」(緑礬(りょくばん)泉)強酸性の場合はピリピリ感

含よう素泉にはイソジンなどのうがい薬や今では見なくなったヨードチンキに含まれているヨウ素が含まれている為、雑菌の繁殖を防ぐ、「殺菌の湯」とも呼ばれています。主な効能はコレステロール値を低減させる効果や動脈硬化予防、関節炎、血管壁を柔軟にし、蘇生させる効果やリウマチ疾患などにも効果があります。甲状腺機能の促進や新陳代謝の改善に寄与します。ただし、過剰摂取は甲状腺肥大を引き起こす危険性もあり、特に甲状腺機能亢進症の方は、過剰な代謝や激しい動悸が起きる場合があるので注意が必要です。

と、ご紹介した10種類の泉質にはそれぞれ異なる特性を持っています。健康状態や目的に合わせて選び、正しい入浴法で楽しんでくださいね。

注意点

入浴後

酸性の泉質の場合、湯ただれを起こす事があります。そのため入浴後は真水でしっかりと洗い流す事が大切です。

入浴の際には過度な入浴を避け、入浴後は十分な水分補給を心掛けましょう。また、特に皮膚の弱い方や持病がある方は医師のアドバイスを受けた上で入浴が可能か判断することをおすすめします。

体調が著しく悪い時や、心臓、肺、腎臓などが衰弱している際の入浴は控えるようにしましょう。

飲泉

温泉を飲むことを「飲泉」と言います。温泉は飲んでも同じように効果があります。ただし、手当たり次第に飲んでいいという訳ではありません。温泉を飲む場合は以下のことに注意しましょう。

  1. 体調は大丈夫か?
  2. 衛生面は安全か?

体調が悪く入浴が出来ない場合でも温泉を飲むことで同じような効果を得ることもできますが、体調によっては温泉に負けてしまうこともあるので、ご自身の体調を相談しながら、あるいは、事前にかかりつけ医に相談した上で飲むようにしましょう。

温泉を飲む場合、どんなに殺菌作用がある温泉であっても、手当たり次第に飲むことはせず、必ず衛生面が確保されている場所で飲むようにしましょう。飲泉ができる場所には飲用許可があります。また、飲泉所や飲泉施設で飲用することを必ず守るようにしましょう。

まとめ

今回は温泉の泉質についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?

温泉は観光地としても素晴らしい場所ですが、温泉の泉質の種類の多さや、効能などとても奥深いものがありましたね。自分の求める効能を求めて行くも良し、どんな肌触りなんだろう、どんな味がするんだろうと新しい出会いをしてみるのもいいですよね。

是非この春休みに癒しと発見の旅をしてみてくださいね!

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